鷹島町は、700年前の元寇において、元軍と激戦を展開した古戦場です。島には彼ら多くの戦死者の霊が眠っています。そのため、島の開発が進むにつれて出土した遺骨を祀るため、北部阿翁地区の良質の玄武岩から、数多くの石碑・墓石が建てられました。このようにして永禄年間(1560年代)、阿翁地区に「阿翁石」として天下に名声を博した石工業がはじまりました。その後、平戸・伊万里・唐津各藩の「御用採石場」として栄えてきました。
阿翁石の特色は、粘着力に富み繊細な加工に適しています。また風化作用にも強く磨滅が少ないことでも知られ、今なお石工業の伝統は受け継がれています。